「一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム (Diagnostic Consortium to Advance the Ecosystem for Hereditary Angioedema) (略称:DISCOVERY)」 設立および本格稼働のお知らせ

報道関係各位

2021年5月12日
一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム

「一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム
(Diagnostic Consortium to Advance the Ecosystem for Hereditary Angioedema)
(略称:DISCOVERY)」
設立および本格稼働のお知らせ

遺伝性血管性浮腫(Hereditary Angioedema。以下、「HAE」)と診断されずに症状に苦しむ患者様を救うために適切な早期診断および診断率の向上を目指す一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム(略称:DISCOVERY)を2021年2月8日(月)に設立しました。本コンソーシアムを5月16日(日)のHAE疾患啓発デーより本格稼働することをお知らせいたします。

■遺伝性血管性浮腫(HAE)について
HAEは、主に遺伝子の変異が原因で血液の中にあるC1インヒビター(C1エステラーゼインヒビターまたはC1インアクチベーターともいう)の低下およびその機能が低下する病気です(稀にC1インヒビターの量、機能共に正常なタイプも存在します)。 体のいたるところに2~3日持続する腫れやむくみ(血管性浮腫という)を繰り返します。 個人差がありますが、10歳から20歳代に発症することが多く、皮膚(手足、顔面、生殖器など)が腫れた場合は、一見すると「じんま疹」に似ていることがありますが、強いかゆみを伴わないのが特徴です。 特にのどが腫れる場合は呼吸困難におちいり、生命の危険をきたす可能性があります。 一方、お腹(胃や腸)が腫れると腸閉塞と同様に嘔吐したり、強い痛みを感じることがあります。

■当法人設立の背景および目的
希少疾患は約7,000種類存在すると言われており、日本において希少疾患は「対象患者数が本邦において5万人未満であること」と定義されています。その希少性ゆえに、希少疾患の疾患認知率は一般的に低く、また診断が極めて難しいなどの理由で、多くの希少疾患患者様が適切な診断がなされず何年も苦しんでおられます。

希少疾患の1つであるHAEにおいても同様の課題を抱えています。日本の有病率は5万人に1人と言われ、国内で診断・治療中の患者様が430名程度*1いるという報告があり、推定される国内の患者数に対し20%に留まっています。また、初発~診断までの平均期間(日本:13.8年*2、欧米:10年未満*3*4は、欧米と比べると大きなギャップがあります。

現在までに医療従事者、患者団体、製薬企業などが活動を続けており、それらの活動はHAEの疾患認知率向上、適切な早期診断および診断率の向上に向けて一定の成果はありつつも、改善余地があると考えております。

そのため当法人は、HAEと診断されずに症状に苦しむ患者様を救うために、日々HAE患者様と向き合っている医療従事者、学会、患者団体、製薬企業などが協働し、それぞれの専門性や創造性を通じて、日本における適切な早期診断および診断率の向上を目指してまいります。

また、当法人はテクノロジーを積極的に活用した取組みを展開していくために、IT企業にも参画いただく予定です。

■主な活動
当法人では、HAEと診断されずに症状に苦しむ患者様を救うために、3つのワーキンググループ(以下、「WG」)を立ち上げて活動を推進していきます。

医療データAI分析WG:
電子カルテやレセプト、健診データ等を基に、HAEと診断されずに症状に苦しむ患者様を特定する為の診断支援人工知能(以下、「AI」)を構築し、そのAIを活用して日常診療での見落とし回避などの仕組みを構築・推進していきます。

非専門医診断支援WG:
HAE非専門医に対する知見提供に加え、HAE専門医コミュニティを構築し、テクノロジーを活用して非専門医が専門医に診断相談をする仕組みを形成・推進していきます。

未診断患者向け疾患啓発WG:
未診断患者様が中心となってお互いにコミュニケーションする仕組みの構築、ならびに当該仕組みを介した疾患啓発情報や自己診断支援ツールを提供します。

■法人概要

法人名 一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム
(Diagnostic Consortium to Advance the Ecosystem for Hereditary Angioedema)
(略称:DISCOVERY)
所在地 埼玉県草加市松原1丁目7番22号
設立 2021年2月8日
代表理事 秀 道広 / 堀内 孝彦
理事 大澤 勲 / 橋村 知波 / 秀 道広 / 堀内 孝彦 / 山本 ベバリーアン
幹事 中谷(吉村) 祥二郎
参加会員 [法人]武田薬品工業株式会社 / 鳥居薬品株式会社 / CSLベーリング株式会社 /
HAE患者会 くみーむ / NPO法人HAEJ
[個人]大澤 勲 / 佐々木 善浩 / 田中 暁生 / 田中 彰 / 野本 優二 / 秀 道広 /
廣瀬 智也 / 福永 淳 / 堀内 孝彦 / 本田 大介 / 薬師寺 泰匡 / 山下 浩平
(五十音順)
事務局 デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
事業内容 (1)    遺伝性血管性浮腫の診断に関するテクノロジーを活用した医療データ分析技術の開発及び普及事業
(2)    遺伝性血管性浮腫の適切な早期診断を実現するための医療従事者サポート事業
(3)    遺伝性血管性浮腫に対する啓発活動事業
(4)    遺伝性血管性浮腫に関する専門家及び関連団体との交流、支援及びネットワーク構築事業
(5)    その他前各号に掲げる事業に附帯又は関連する事業

■代表理事プロフィール
秀道広
遺伝性血管性浮腫(HAE)の患者同士の交流や医療関係の情報交換など、患者や家族が毎日を健康に楽しく暮らしていくことをサポートするために設立した「NPO法人HAEJ」の協力医師として、その活動に精力的に従事。また、希少性難病の患者の病気や日常生活に関する情報を収集し、研究を進めるためのオンライン研究プラットフォーム「RUDY JAPAN」におけるHAEの研究に参画。「遺伝性血管性浮腫診療のためにWAOガイドライン」の翻訳に携わるなど、HAEに関係する監修が多数。

[役職]
広島市立広島市民病院 病院長、日本皮膚科学会 副理事長、日本アレルギー学会 常務理事、他
[略歴]
1984年 広島大学医学部卒業
1988年 広島大学大学院 医学系研究科修了
米国NIH(NHLBI) 研究員
1990年 英国ロンドン大学St Thomas’s Hospital 研究員
1993年 厚生連尾道総合病院 皮膚科 部長
1996年 広島大学医学部 皮膚科 助手
1999年 同 講師
2001年 同 教授
2008年 同医学部 学部長補佐(教務委員長,カリキュラム改革担当など)
2009年~2016年 同ナノデバイス・バイオ融合研究所 副所長
2012年 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科(皮膚科学) 教授
2014年~2016年 広島大学大学院 医歯薬学保健学 副研究院長
2016年 広島大学 医学部長
2021年~ 広島市立広島市民病院 病院長 / 広島大学病院 特別顧問

堀内孝彦
「血管性浮腫」の実態を解明してその成果を社会に役立てることを目的として設立した「NPO法人 血管性浮腫情報センター(略称:CREATE)」の代表として活動するとともに、「HAE患者会 くみーむ」にて患者とその家族のサポート活動に精力的に従事。また、日本補体学会が作成する我が国の「HAE診療ガイドライン2010年初版、改訂2014年版」の作成に責任者としてかかわった。そして「改訂2019年版」では再び責任者として厚生労働省研究班と連携・協力して最新のわが国のHAE診療ガイドラインを作成した。アジアで初めてHAE3型の原因遺伝子を同定した。

[役職]
九州大学病院別府病院 病院長、日本リウマチ学会 副理事長、日本補体学会 副理事長、他
[略歴]
1982年 九州大学医学部卒業
1984年 国立がんセンター研究所 研究員
1987年 米国アラバマ大学医学部 研究員
1989年 愛媛大学医学部 第一内科 助手
1994年 九州大学医学部 第一内科 助手
2003年 九州大学病院内科学 第一講座 講師
2008年 九州大学大学院 病態修復内科学分野 准教授
2013年 九州大学病院別府病院 免疫・血液・代謝内科 教授
2016年~ 九州大学病院別府病院 病院長

■本リリースに関する報道お問い合わせ先
一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアムPR事務局
担当:共同ピーアール株式会社 佐藤、中澤
電話:03-3571-5365 Email: discovery.jimukyoku-pr@kyodo-pr.co.jp

■一般の方のお問い合わせ先
一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム 事務局
E-mail:contact@discovery0208.or.jp

[参考文献]
*1 大澤勲編:難病遺伝性血管性浮腫 HAE 医薬ジャーナル社
*2 Ohsawa et.al., Ann Allergy Asthma Immunol, 2015
*3 Banerji et al., Allergy Asthma Proc. 2018 May-Jun
*4 Zanichelli et al., Allergy, Asthma & Clinical Immunology 2013

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